野球の守備ポジションの位置と役割、漢字名を紹介します。最低限知っておくと、家族の会話や会社の話題、テレビのスポーツニュースなど野球に関する話題も理解できます。また、野球をこれから始める人やクラブ活動等している方は最低限覚えておきましょう。
野球のポジション名、呼び名、守備番号、役割
図:ポジション名と球場内位置の関係図
守備位置には番号が付けられており、それを守備番号と呼びます。守備番号は1~9までついており、野球の1チーム9人(守備人数・打者人数)と同じ数で同じ原理ですね。小学校~高校野球までは守備番号=背番号となることがほとんどです。
大学野球・社会人野球やプロ野球は自分の思い入れの背番号やチーム伝統の背番号を引き継ぐなど守備位置と守備番号に関係ない背番号の選手が多いですね。
守備番号・カタカナ英名・漢字名 の順に述べ、続いて役割について述べていきます。
守備番号1・ピッチャー・投手(とうしゅ)
ピッチャーは、塁間のダイヤモンドの中心位置であるピッチャーマウンドからキャッチャーへ投球します。ストライクとボールのカウントを有効に使い、バッターと対峙する立場です。
まっすぐ(ストレート)やカーブといった変化球、カウントや間の取り方などを駆使してゲームを主導します。投手のその時の調子や健康状態でコントロールや球速も多少変わり、当然ゲームの展開も変わります。
とてつもない投手であったり、素晴らしい選手が調子が良い場合は、試合をして序盤で勝敗が分かるほどです。それほどピッチャーが試合の展開・勝敗に及ぼす影響は大きいです。
ピッチャーというポジションはチームの強さ、登板(試合で投げる事)するゲームの勝ち負けに大きく影響します。1つのチームには何人かピッチャーが居るものですが、そのチーム内で実力・勝率といった部分で最も優れたピッチャーをエースと呼びます。
松坂大輔投手やダルビッシュ有投手などはやはり学生時代から甲子園常連の強豪校でエースと呼ばれ、高校野球の甲子園でも注目されてきました。
ピッチャーに求められるのは、コントロール(制球力)・球速・変化球・度胸 です。
ピッチャーの中にも、試合の最初に登板する”先発”、試合終了までしっかりと絞める”抑え”、先発と抑えの間に橋渡しをする”中継ぎ”などあります。
守備番号2・キャッチャー・捕手(ほしゅ)
キャッチャーは、ピッチャーが投球したボールを捕球する役割です。また、バッターの特徴や味方ピッチャーの調子を分析して、最適なコースへ投球するように促す(配球)役割があります。内野手や外野手の守備位置を配球に合わせて微調整、または逆に配球に合わせて野手の守備位置の指示を行うなど司令塔的な役割です。
ピッチャーとの関係、信頼性なども当然親密と必然的になっています。恋女房とも称されることもあるくらいです。
1塁ランナーが2塁へ盗塁する際に塁間の対角線を短い時間とステップで送球する能力が必要です。強肩と呼ばれる遠くへ投げることのできる能力があれば良いですが、最低限だいダイヤモンドの対角線を投げられれば十分です。
求められるのは、捕球能力・俊分析力・敏性・統率力です。
守備番号3・ファースト・一塁手(いちるいしゅ)
ファーストは主に内野手がゴロなどをグローブに収め、その送球を捕球する役割です。左投げの選手が内野手として唯一と言って良いほどメリットを発揮できるポジションです。1塁にランナーがいる場合、タッチしやすく、内野手からの送球を補給する時に体の内側がホームベースを見ていられるので、色々と左投げの人にはメリットが多いです。
また捕球が主となるため、守備の上手くない選手もやりやすいポジションでもあります。よく日本のプロ野球でも、いかにもバッティングだけ期待されている外国人選手がファーストを守っていたりします。また足を怪我している人などがファーストを守ったりとファーストというのは、体力の消耗が少なく、ドッシリ構えられるポジションです。キャッチャーの選手や外野の選手がコンバートで守備についたりします。
キャッチャーに求められるのは、捕球力・柔軟性、細かいことは割り切って打撃力です。
守備番号4・セカンド・二塁手(にるいしゅ)
セカンドは地味にクレバーかつ機動性が要求されるポジションです。一塁のベースカバー・二塁のベースカバーやセンターやライトからの送球の中継などケースバイケースでセオリーを頭に叩き込んで動かなければなりません。また、堅実な守備能力も必要とされます。
何となくですが、少年野球ではパワーのない小柄な選手が守るポジションという印象ですね。一塁への送球する距離が短いのがポイントで遠投力といった肩が強くなくてもOKです。セカンドの選手は打席では何故かバントの上手さも求められてしまいます。
セカンドに求められるのは、堅実な守備・俊敏性・判断能力です。
守備番号5・サード・三塁手(さんるいしゅ)
サードの役割は主に内野ゴロやバントに素早く反応して捕球・送球を行うことです。主に右打ちのバッターが”引っかけ”をした場合の打球が多いと思いますが、鋭い三塁線の打球をダイビングキャッチするなど反射神経を試される部分もあります。
バントの処理などもサードが突進する形で前進して捕球、そのままファーストへ素早く送球します。サードは右打ちのバッターから近い位置に居てしかも痛烈な打球が来る可能性が高いポジションです。それに加えダイヤモンドのほぼ対角線のファーストへ送球しなければいけない訳ですから、肩の強さも求められます。
サードに求められるのは、反射神経・俊敏性・捕球力・肩の力・球際の強さ です。
守備番号6・ショート・遊撃手(ゆうげきしゅ)
ショートの役割は幅広い内野手でも守備範囲が広く、セカンドのベースカバーはときにはサードのベースカバーを行います。また、外野からの中継も行います。右打ちのバッターの打球はショートへ飛球することが多いです。ボールが飛んできやすいポジションですね。
内野手の中でも特に守備の上手い選手が担当すうポジションと言えます。サードとショートのいわゆる三遊間への打球の場合はグローブを反対側の右足側で左腕をクロスする形となる”逆シングル”という状態で打球をさばくなど高度なグローブテクニックと、その状態から送球するので足腰の踏ん張る力も必要です。
ショートで求められるのは、確固たる安心の守備力・グローブさばき・機動力 です。
守備番号7・レフト・左翼手(さよくしゅ)
レフトの役割は、ヒット性を打球をうまく処理して、ランナーの進塁を最小限に抑える役割です。主に右打ちのバッターの打球が多いと思います。ショートやサードの後方の打球や、三塁線のファールフライにも反応します。外野の中では意外と打球が来やすいと思います。
右打ちのバッターの強い打球が飛んできますが、エラーしてピンチを招かないようにフライはしっかりグローブにおさめ、ゴロはしっかり止めましょう。
レフトに求められるのは、走力と捕球力、ゴロを止める ことです。
守備番号8・センター・中堅手(ちゅうけんしゅ)
センターの役割は外野手の中でも随一を誇る範囲の広さを守ることです。レフトやライトは三塁線・一塁線の関係上守備範囲や打球が来る方向性が分かりやすいですが、センターは前後左右に広い範囲の打球に反応しなければなりません。
まず第一歩目の反応が肝心で、打球に対する嗅覚が求められます。肩の強さ求められますね。センターを守る選手は走攻守の揃った選手が担当することが多いです。運動能力が高い選手ですね。
センターに求められるのは、走力・肩の強さ・打球の嗅覚 です。
守備番号9・ライト・右翼手(うよくしゅ)
ライトの役割はライト方向への打球の処理は勿論、ライトは特別ホームベースへ送球を戻す、バックホームという送球が重要な役割です。ランナーが得点圏にいる場合は、進塁しやすい右方向、つまりライト方向へ打球を飛ばそうとします。その方がランナーも進みやすいですし、送球も難度が高いので進塁や得点に繋がる可能性が高まるのです。
バッターが右方向へのバッティングを狙っているのに守備側が対策しあに訳にはいきません。そこでライトの選手はすこぶる肩が強く送球の精度も高い選手が担当することが多いですし、その方が何かと有利なのです。
いわゆる低く受け手に送球できる ”レーザービーム” に近い送球が求められます。
あまり打球が来ないかと考えられがちがポジションで「楽そうだな」と思っていたポジションですが、奥が深いのですよね。
ライトで求められるのは、守備力・バックホームの精度 です。
ポジションの大まかな説明でした
ポジション(野球・守備)の位置と役割、漢字名や守備番号のまとめ を簡単に述べさせて頂きましたが、それぞれこれまで野球を経験してきた人たちでも、人それぞれ通ってきた道が違うのでポジションに対する考え方や思いが違うと思います。
ですがこの記事を見て頂ければ野球の守備のことが随分と勉強になると思いますので、活用して頂けると幸いです。最後までご読了ありがとうございました。